
FLORAE展 ヴァン クリーフ&アーぺル+蜷川実花

9月19日から11月14日まで開催のヴァン・クリーフ&アーぺルのFLORAE展。
蜷川実花氏の真骨頂といえる色鮮やかな花の写真がターコイズカラーと組み合わされている本展覧会の広告写真は、パリの街角においても目を引かずにはいられないものだった。
会場はヴァンドーム広場のヴァン・クリーフ&アーぺルのブティックにもほど近い、オテルデヴルー。18世紀建築の歴史ある建物で、2003年にカタール首長国連邦に買収されている。
花をモチーフとした100を超える宝飾作品の展示に際し、ヴァン・クリーフ&アーぺルは蜷川実花氏に写真のクリエーションを依頼し、パリを拠点として世界的に活躍する建築家多根剛氏が展示デザインを担当したという豪華な顔ぶれだ。
暗く保たれた空間に20世紀初頭からの宝飾コレクションと蜷川実花の写真がライトアップされて浮かび上がる。



時間予約制で予約状況はいっぱいではなかったにも関わらず、なかなかの混雑ぶりで、暗く狭い空間に多くの人がひしめき合うのは快適とは言えなかったものの、ヴァン・クリーフ&アーぺルのアトリエ作品の細工の素晴らしさに訪問者は目を奪われつつ、ゆっくり歩みを進めていた。
現代のフォトグラファーと建築家によって、老舗のアンティーク作品が輝く舞台を得る。
これもパリで見る現代アートの醍醐味だろう。
すぐ外のヴァンドーム広場では、アレクサンドル・カドラーの彫刻が設置されていた。