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“Les tarots enluminés”  装飾タロットカード展

“Les tarots enluminés”  装飾タロットカード展

現在3月13日まで装飾タロットカード展が開催されている。

15世紀に作られた装飾タロット“Les tarots enluminés”とは美しい彩色が施され、背景が金箔で箔押しされているもの。その豊かな色彩、エンボスされたゴールドの優雅さ、完成度の高さは観る人を魅了してやまない。

貴重な高級品であるため、安価に生産された通常の印刷物としてのタロットカードよりも非常に大事に保存され、美しい姿を保っている場合が多い。

今回訪れたのはパリ郊外のイッシー・レ・ムリノーにあるカード博物館 Musée Français de la Carte à Jouer、カードの展示や歴史の紹介を専門とするこの博物館では、日本のカルタ大会が開催されたこともある。

タロットカードは、美術品としての価値があるが、もちろんカードゲームにも使用された。タロットデッキは、カードゲームの中でも特殊なものだ。78枚のカードで構成され、4つのスートとクイーン、そして22枚の「トップ」カードで構成され、それぞれに番号が振られている。今回の展示では、イタリアの伝統的なタロットを中心に、カップ、ソード、スティック、コインを表現したものが展示されていた。

15世紀半ばにベンボ家がミラノ宮廷のために描いたカードが代表的な存在である一方で、装飾タロットカードはフェラーラやフィレンツェなど、イタリアの他の都市でも行われるようになった。タロットカードは15世紀のイタリア絵画を知る上で欠かせない資料でもある。

 

この展覧会ではペトラルカの『凱旋門』、ミラノ公爵の肖像画、挿絵本、証言集など、同時代のほかの芸術作品も合わせて展示され、同時代の歴史的、芸術的、知的背景を明らかにしてくれる。

 

カードというフォーマットは非常に小さいながら、その美しさと細部にわたる繊細な技巧には感動させられるものがあり、驚きと楽しさに満ちた展覧会だった。

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