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    新旧の融合を目指すフランスの家の修復

    新旧の融合を目指すフランスの家の修復

     

    前回玄関ドアの修復についてお伝えしたが、今回はその後修復した玄関の内側についてリポートしつつ、古い家を改装しながら住む、フランスのインテリアのスタイルについて、もう少しご紹介したいと思う。

     

    修復と言っても、こちらも壁の表面の補正と色の塗り直しが主だ。玄関ドア右上や右側の壁は湿気のため、壁の漆喰が剥がれてきていたので、まずそこの補修から始まった。

     

    色の塗り直しのために色を決定するにあたり、今まではすべて同一色だったのだが、今回、腰壁を際立たせるために、腰壁と上部の壁の色を分けることにした。

    我が家はオスマニアン様式の特徴が至る所に見られ、腰壁もその一つだ。ジョルジュ=ウジェーヌ・オスマンパリ大改造の時に造られたパリのアパルトマンに多い。

     

    東向きの長い玄関の廊下は、朝日が差し込む時間帯以外は暗くなりがちなので、明度を上げるために、上部は白にする。そして腰壁の色は迷ったが、家の他のトーンとも調和が取れ、なおかつ床のタイルの色を引き立てるように、グレーグリーンを選んだ。

    色の名称はZEN(禅)だ 笑。

    フランス語では穏やかでリラックスした状態を意味するこの言葉が、フランス人は大好きだ。「カリカリしないで。『禅』でいなきゃ!」といった感じで日常的に耳にする。

     

    床のタイルは建設当時のセメント製のタイルだ。複雑な模様の組み合わせは、1900年頃の建築に非常によく使われたものだ。

    同時期に流行した、アールヌーボーのデザインもよく見かける。フランスでは数年前にこのタイルのリバイバル・ブームが盛り上がり、PVCの床シートやキッチンマットなどにもこの昔のタイル風デザインが溢れた。

     

    集中暖房のための、鋳鉄製の暖房器も建築当時のもの。凝ったものだと、アールヌーボーのデザインが表面に施されていたりするが、こういったものは、現在でも高く評価され、数十万円で取引される。鋳鉄なので、100キロくらいあることも珍しくない。

     

    現代ではなるべく目立たぬよう、壁と同じ色で塗るが、腰壁と上部を分けた場合、パイプの途中で塗り分けるのもの格好が悪いので、あえて全く別の色のブラックにしてみた。

    ここ10年以上、フランスで流行している、インダストリアル・スタイルにして、20世紀初頭の雰囲気を出しつつ、現代的なテイストにしてみたのだ。

    考えてみると、玄関ドアの鋳鉄の格子もブラック、階段の鋳鉄の手すりもブラックなので、違和感は全くなかった。

    このインダストリアル・スタイルは、ブラックの鉄をウッド素材やむき出しの煉瓦壁などと組み合わせ、インテリアのアクセントにするもので、家の内部、外部に使われて、クールなスタイルが人気だ。

    ニューヨークのロフトスタイルの影響とも評されるが、フランスでは1889年のエッフェル塔建設以来、鉄素材への憧憬、と言ったものが人々の中に根強く生き続けている気がするのだ。

     

     

     

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