MCベゲ
幼い頃から母親の影響でリノカットを始めた彼女は、1972年に由緒ある美術学校であるパリのメ・ド・ペンヒンゲンのアカデミー・ジュリアンを卒業したMCベゲは、国立高等応用美術学院に進み、2006年にはニームにおいて、グラフィズムに関するディプロムを取得している。2010年にモンペリエ郊外のMaison de la Gravure Méditerranéeで、エッチング、アクアティントなども技術もマスターしていった。
1990年代より数々の展覧会に参加しているほか、ニームの版画ビエナーレの副会長を務めるなど、アーティストの活動を援助、組織する側としても活躍している。

コレクション : 掛け物
コレクション : 銅版画
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そのスタイル
白黒のドローイングを何年も練習した後、20歳の時にパリの応用美術学校で受けた指導は、彼女に色の効果を劇的にもたらした。世界は色づいていて、ニュアンスやコントラストで構成されているという事実、若い彼女の目はごく自然にそれを認識することとなった。最初の仕事であるテキスタイルデザインから離れ、絵画制作を始めた時、彼女は天然の顔料を含んだ絵の具を用い始めた。
彼女が紙媒体で制作するとき、ところどころ湿らせた紙にインクを塗り、ペンや筆で描いた線が水に触れて広がり、不定形のぼかしがかかり、日本的な軽やかさのある構成となっている。日本や中国の大判の紙に表現されたシャープさとウェットさ兼ね備えたスタイルは観る人を魅了してやまない。
行間の瞑想
「鑿(のみ)の先端が素材に入り込む。優しく押すと、ツールがマトリックスから金属チップを取り出し、V字型の中空の溝を残して、ここにインクが留まっていく。ベゲは、グラフィックな風景が得られるまで、線の密度、長さ、間隔を変更しながら整列させる。夏の日差しを浴びたカニスの影のように、線が濃くて強いところもあれば、紙の白さに負けないような細いところもある。これらの異なるメッシュを重ね合わせることで、透明感を出すことに成功し、イメージは深みを増し、連続した平面にその姿を現していく。
曲線は珍しいが、この配列を見ていると、どうしてもレコード盤のLPを思い浮かべてしまう。もし彼女によって彫られた版を「読む」ことで音を出すことができたら、制作の長い時間の間、アトリエの静寂の中でラジオのようなささやき声が聞こえるだろう。彼女にとって版画制作は瞑想の一形態であり、その瞑想は観る者に危険のない感染を呼びおこしていくかのようだ。」
(ヴァンサン・ドゥーズの評)
プロフィール
展覧会歴
2021
- メゾン・ド・ブライアン個展/ シミアン・ラ・ロトンド
- Le 14 / SUDestampe Biennial / ニーム
- QUATRE×UN展、Chapelle des Pénitents /アニアン
- Galerie du Bout du Monde, printmaking biennial / サン・イポリトデュフォール
- SERRES LEZ’ARTS / 05 Serres
- デザインバスティーユセンター/パリ
- サロン・レアリティス・ヌーベル/パリ
2020
- #113 Format de poche、Abstract Project Galleryアブストラクト・プロジェクトギャラリー/パリ
- BEIRUT PRINTMAKING STUDIO オークション/ブリュッセル
- Journées de l’Estampe contemporaine, pl. /サンシュルピス・パリ
- Hôtel Berton de Crillon, 個展 / アヴィニョン
- エスパス・カルチャー・ジャン・ジョレス / ヴォヴェール
2019
- サロン・レアリティス・ヌーベル/パリ
- ギャラルグの博物館
- プリントの日 / サン・スルピス / パリ
- ARTPAGE / 版画・アーティストブックフェア / オクトン
- 彫金サロン/ナント
- 第2回現代エステティック・トリエンナーレ / エル・カタソピオ・ギャラリー / バルセロナ
2018
- ラ・サラマンドルギャラリー/ ニーム
- ドルー国際ミニプリント・ビエンナーレ / エングレービング・ナウ
- サロン・ドートンヌ(版画部門)/パリ
- 国際エスタンプ・トリエンナーレ – リス・シュル・タルン美術館
1990年から2017年まで
- エンシェール・ポップ/セコール・ポピュレール/ボルドー
- フレーミング・ワークショップ、ローレンス・アレー/ラテ
- サロン・ドートンヌ/版画部門/パリ
- サンモール/ヴァル・ド・マルヌの版画ビエンナーレ
- アートページ-彫刻・アーティストブックフェア/オクトン
- “Let’s put down our suitcases” Le dessus des Halles / オーディエルヌ
- レジデンス “Maison d’Emma” / サン・マテュードトレヴィエ
- Histoires de livres – エングレービングとアーティストブックの見本市 / ブリュッセル
- Galerie 4,Barbier / ニーム
- ギャラリーヴァスパン / オーストリア
- SUDestampe / ニーム
- 「Premio ACQUI” XII Biennale Int Per l’Incisione / Acqui Terme – イタリア
- ル・グルニエ・ア・セル/アヴィニョン – 8 BISアトリエ・アーティスト/ロックマウレVIVART – les Moulins Albigeois / アルビ
- ギャラリー・アーシペル – Galerie NEGPOS – video / ニーム
- GalerIe du collectif E 3 ” Aquarium ” / ビデオインスタレーション / アルル
- テアトル・デ・ザール / アヴィニョン – シビュルスキー・ギャラリー / ヴィル・シュル・ジャリユー
- ギャラリー・ラン・デュ・コルモラン/ペルヌ・レ・フォンテーヌ
- Salle Benoît XII “Points et lignes sur plans” ビデオインスタレーション / アヴィニヨン, Parcours de l’art、Art-en-ciel Gallery / アンドレジュー・ブセオン
- IN SITU O2 – ランド・アート、カマルグ
- “Remp’art contemporain” インスタレーション、クロワール・サンルイ/アヴィニョン
- ビデオインスタレーション「Chambres à donner」、エコール・ダール・アヴィニョンとの共同制作
- ソマーヌ城 – ビデオインスタレーション – フェスティバル JAZZ A SAUMANE
- “De la lumière pour C.” / Sète – “A l’affiche” / Avignon Capital of Culture 2000 / アヴィニョン文化の殿堂
- Condition des Soies、インスタレーション/リヨン – 「Usine St Gobain」、インスタレーション/A’DADA アヴィニョン
その他役職など
2017年 から2021年 SUDestampe (版画ビエナーレ)副会長 / ニーム
2011年から2014年まで «Expo collective»au Grenier à Sel クリエーション、グラフィックコミュニケーション、空間演出 /アヴィニョン
2012 «Expo collective»Le 8 Bisアーティスト・アトリエの創出 / ロックモール
2008年から2010年まで ヴォルビリス欧州地中海会議の美術、空間演出、グラフィック、コミュニケーション・ディレクター Théâtre des Halles / アヴィニョン